院長より患者さんへ
院長からのご挨拶
「定期的にメンテナンスを受けているが、歯周病が進行しているように感じる」
「頑張ってきちんと歯磨きをしているのに、度々歯のトラブルに悩まされる」
「歯がグラグラしてしまって、うまく食べ物が噛み切ることができない」
「歯を失ってしまって入れ歯になり、食事や会話に不自由している」
「骨が少なくてインプラント治療できないと言われた」
その他にも見た目の問題や、将来の自分の歯に対しての不安や疑問など‥。
このように、患者さんが抱えるお口の問題は実に多種多様です。では歯科医療の専門家として患者さんにどのような解決策を提示し、問題を取り除いていけばいいのか?
専門家として医療技術レベルと患者さんの病態をきちんと把握し、多くの学術論文を参考にしながら科学的根拠に基づく治療法を選択することは、とても重要な事だと考えます。しかし、いくら科学的根拠に基づいた治療法とはいえ、はたしてそれが全ての患者さんにとって最良の治療方法と言えるのでしょうか?
最良の治療法とは
「科学的に実証されており、なおかつ患者さんご本人が望まれる方法」
であると私たちは考えています。それが私たちの歯科医療のコンセプトです。
専門の歯科医とは?
もっと食べやすいように、もっと自然に、もっと美しく、もっと清掃しやすいように・・
多くの患者さんがお口のさまざまな問題を解決したいと考えるようになってきた現在。
歯科の専門医のあり方とは・・
現在の歯科医療の現場では、多くの患者さんが口腔のさまざまな問題点について解決したいと考える
ようになってきました。もっと食べやすいように、もっと自然に、もっと美しく、もっと清掃しやすいように・・・。
しかし現状ではこのようなさまざまな問題点を1人の歯科医師だけですべて対応することは困難になってきています。
わが国では、一般に開業医はGP(歯科全般を担当する歯科医師)とよばれていて、それ以外は大学病院での治療(親知らずの抜歯など)になります。
しかし欧米ではこの他に専門開業医というものがあります。
日本でも口腔外科、矯正、小児歯科の専門開業医院はありますが、それ以外に歯周病専門医、インプラント専門医、補綴専門医(歯の修復、
義歯、審美、咬み合せ等を担当)がそれぞれ開業し、一般開業医がカバーできない専門性の高い分野を担当しています。
歯周病専門医制度
日本における歯周病罹患率は高く、中高年の8割におよぶ方がなんらかの所見があるとされています。
その現状をふまえた日本歯周病学会の取り組みとは・・・。
現在の日本では歯周病患者さんが多く、45歳から54歳が最高で88.6%の人が何らかの歯周病所見があるとされています(厚生労働省歯科疾患実態調査)。
そこで、日本歯周病学会(NPO法人)は一定の研修歴、臨床業績、研究業績をクリアした者に学会が認定する専門医制度を発足させました(平成26年2月21日現在:828名)。
しかし、その多くは大学病院勤務や首都圏で開業しており、圧倒的に数が不足しています(歯科医師1000人中8人)。
高度なインプラント治療
インプラント治療は、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込む手術が必要になることから、従来、口腔外科医が担当していました。
しかし現在では、その多くを歯周病専門医が担当するように。その理由とは・・・。
インプラント治療は、チタン製の人口歯根をあごの骨に埋め込む手術が必要になることから、従来、口腔外科医が担当していました。現在でも事故後や腫瘍摘出手術後のインプラントでは口腔外科医が担当することがほとんどです。
しかし、現代のインプラント治療は、少し様変わりしてきました。
特に歯科医療先進国では、インプラント治療の多くを歯周病専門医が担当しています。その理由は
1.全ての歯が抜歯されて歯が1本もない方以外は、インプラント以外の残存している歯に対する歯周病のケアが重要である。
2.審美的なインプラント治療を行うには、歯周病専門医が行っている歯周形成外科の技術が必要である。
3.インプラントに必要な骨が不足している場合、歯周病専門医が行っている歯周組織再生法の技術を応用し、骨再生治療ができる。
包括的歯科治療
包括的歯科治療(インターデシプリナリー・アプローチ)のメリット・デメリットとは・・・。
欧米では、一般の歯科治療を開業医が行い、専門性の高い治療は専門医が行う診療スタイルが一般的
であると前述しましたが、実際の治療では一般開業医と専門医、専門医と専門医が連携して1人の患者さんを治療しています。
このような治療方式を包括的歯科治療(学際的歯科治療、インターデシプリナリー・アプローチ)とよびます。
この方式はメリットが多いのですが、患者さんは複数の受診する必要があったり、各歯科医院どうしで連携が不十分だったりするデメリットも存在します。そこで当院では、歯周病・インプラント専門医(院長 牧草一人)と補綴専門医(岡村大)が同一医院で診療を行うことで、患者さんは1つの医院を受診するだけですみ、専門医間の連携もスムーズに行われています。
最近の歯科治療
現在の歯科治療は、できるかぎり歯を削らない治療法が優先されています。
その理由とは・・・。
特に歯の神経を抜いた場合、歯の寿命は極端に短くなります。
一般に神経と言っていますが、正確には歯髄という名称で、この中には神経だけでなく、
歯を栄養する血管や細胞が密集しており、これらを除去すると歯は「立ち枯れた」状態になり、 感染やひび割れが容易に起こります。 したがって現在では以下のような考え方が推奨されています。
1.定期的な検診により、予防と早期発見・早期対応に心がける
2.成人においても歯列矯正を積極的に行い、歯ブラシがしやすい環境を作る
3.歯を失った場合に、入れ歯やブリッジ治療を行うために周囲の歯を削ったり、
負担をかけるのではなくインプラント治療を優先する